乱視とは?見え方や原因・ひどい時の対処法や白内障との違いなど簡単に解説!

乱視とは、目の焦点が1ヶ所に定まらず、対象物がぼやけたり二重に見えたりする状態を指します。見え方に異変が起きるだけでなく、頭痛や肩こりなどにもつながるため注意が必要です。本記事では、乱視の概要や原因、対処法などについてわかりやすく解説します。
目次
乱視とは?

乱視とは、対象物を見る際の焦点が1ヶ所に定まらない状態です。角膜や水晶体が歪み、目に入る光の焦点が、1つではなく複数に分散すると発生します。主に、正乱視と不正乱視の2種類に分けられるのが特徴です。
乱視の見え方
乱視になった場合、文字が滲んで読みづらくなる恐れがあります。また、ものが二重になったり、ぼやけたりして見えるのも乱視によくある見え方です。暗い場所で、ものが見えづらくなる時もあり、ヘッドライトや夜景などが二重に見えるようになります。
乱視の種類と主な原因
乱視は正乱視と不正乱視に分けられます。ここでは、それぞれの特徴や主な原因について紹介します。
正乱視
正乱視とは、角膜や水晶体が縦・横・斜めのいずれかの方向に楕円状に傾き、焦点を合わせるのが困難な状態です。通常の角膜や水晶体には歪みがなく、きれいな球面になっているため、焦点は目の奥の1点で合わせられます。
正乱視になると、一方向の線だけがはっきりと見えて、他方向の線はぼやけて見えるのが特徴です。症状が出る主な原因として、角膜のひずみが挙げられます。ひずみの方向によって倒乱視や直乱視、斜乱視に分類できます。また、正乱視であればメガネやソフトコンタクトレンズを使った矯正が可能です。
不正乱視
不正乱視とは、角膜の表面に歪みやでこぼこが生じ、焦点が合わなくなる状態を指します。不正乱視になると、片目を閉じた際にもう片方の目で対象物が何重にもぶれて見える場合が多いです。こうした歪みやでこぼこは、外部から衝撃を受けた際の目の怪我や炎症、疾患が原因で生じます。
不正乱視は、正乱視とは異なりメガネやソフトコンタクトレンズを使った矯正では治りません。ハードコンタクトレンズを使い、適切な治療を行う必要があります。
乱視によって生じる主な症状
乱視の程度が軽ければ、見え方の異変はほとんど現れませんが、症状が進むと文字やものが歪んで見える恐れがあります。また、夜間はライトが眩しくて、直視できない場合も出てくるでしょう。正常な見え方ではなくなるため、頭痛や肩こりなどに悩まされる可能性があります。
さらに、細かな文字や数字を読み取れず、勉強や仕事の効率が下がる時もあるでしょう。なお、子どもが乱視であるにも関わらず矯正せず放置していると、弱視につながる場合もあるので注意してください。
乱視と似た症状との違い

乱視と似た症状としては、近視や遠視、白内障が挙げられます。ここでは、乱視と似た症状との違いについて紹介します。
近視・遠視との違い
近視は、網膜より前の位置で目に入る光の焦点が合う状態です。近くのものははっきりと見える一方で、遠くのものは見えづらくなります。
遠視は、網膜より後ろの位置で目に入る光の焦点が合うため、近くにあるものも遠くにあるものも見えづらくなるのが特徴です。
乱視は、焦点がずれているのではなく、目に入るの光の焦点が1ヶ所に定まらない状態のため、近視・乱視とは仕組みが異なります。なお、乱視と近視や遠視が組み合わさって見えづらくなる場合も多いです。
白内障との違い
白内障とは、目の中でレンズの役割を担う水晶体が濁り、光がうまく通らなかったり、乱反射を起こしたりして見えづらくなる病気です。主に、加齢が原因で生じます。
白内障で水晶体が濁った状態になると、光の曲がり方が均一でなくなり、乱視につながる恐れがあります。つまり、白内障は乱視のきっかけになり得る疾患です。水晶体が原因で乱視になった場合、白内障の手術で水晶体を取り、眼内レンズを入れると乱視も一緒に治るケースがあります。
乱視の対処法

乱視の対処法としては、メガネやコンタクトレンズによる矯正、レーザー手術、眼内レンズ手術が挙げられます。ここでは、各対処法について詳しく紹介します。
乱視の対処法一覧
- メガネ
- メリット
- ・眼の状態に関わらず装用できる
・かけはずしが簡単で手入れが容易
- デメリット
- ・強い近視や遠視、乱視に対応しない場合がある
・左右の度数差が大きいと、物の大きさが違って見える
・メガネ装着時の煩わしさがある
- コンタクトレンズ
- メリット
- ・視界が広く見えやすい
・見た目を変えずに装用できる - デメリット
- ・結膜炎や角膜障害がある場合は装用できない
・衛生管理をしないとトラブルが起こる
・定期検査が必要
- レーザー手術
- メリット
- ・視界が広く見えやすい
・見た目を変えずに装用できる - デメリット
- ・手術に適する目と適さない目があり、全ての人にできる手術ではない
・検査、手術とも健康保険は使えず、高額になる
- 眼内レンズ手術
- メリット
- ・症状にあったレンズを選べるので、見え具合は非常に良い
・見た目を変えずに装用できる - デメリット
- ・検査、手術とも健康保険は使えず、レンズ代が非常に高い
メガネを着用する
メガネは、結膜炎などの目の異常があっても着用でき、着脱や手入れも簡単です。ただし、専門医による検査を行い、症状に合ったレンズを用意する必要があります。
乱視矯正用メガネは、掛けづらい場合も多いので、適度な見え具合と使いやすさのバランスを取りながら、屈折度を補正できるメガネを作りましょう。そのため、必ず眼科医の診察を受けた上でメガネの作成を行ってください。
コンタクトレンズを着用する
メガネと異なり、コンタクトレンズは見た目に影響を与えないところがメリットです。しかし、目に異常があるときは装着できない他、きちんとした衛生管理を行っていないと目のトラブルにつながるリスクがあります。
また、本人に合わないコンタクトレンズをつけると、目が疲れる原因にもなるでしょう。コンタクトレンズを使う場合は、最初に眼科で適切な処方を受け、定期的な診察を受けてください。
レーザーを用いて手術する(レーシックなど)
レーザーで角膜の屈折度を変え、乱視を矯正する方法もあります。一般的に知られている例では、レーシック手術などが挙げられます。一度手術をすればメガネやコンタクトレンズを装着する必要はなく、普段通りの生活を過ごせるところが魅力です。
ただし、目の状態によっては手術を受けられない場合があり、健康保険が使えない自費診療のため治療費が高額です。詳しい説明と検査を受けたうえで、検討するとよいでしょう。
有水晶体眼内レンズの手術をする
目の中に、有水晶体眼内レンズと呼ばれる特殊なレンズを入れて、乱視を矯正する方法です。目の状態に合わせて、レンズを入れるだけなので、角膜の形状や厚さに問題が合っても治療できます。
詳細な検査を行い、症状に合ったレンズを目の中に入れ込めば、見え具合が非常に良くなるのも有水晶体眼内レンズの良いところです。ただし、検査と手術はどちらも健康保険の対象にならず、レンズ本体も高額な費用がかかります。
乱視を矯正してクリアな視界を手に入れよう
乱視は、角膜や水晶体の歪み、角膜の表面にできたでこぼこなどが原因で起きます。軽度であれば、見え方の変化はほとんどありません。しかし、症状が進むとものがぼやけたり、二重になったりします。重度の乱視を放置していると、日常生活に支障をきたす可能性があるため、まずは医師を受診してみてください。
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